親友である美里の余命を聞かされたとよは、毎朝、大和郡山八幡宮にお参りに行くのが日課になりました。
そんなふうにとよを導いてくれたのは、大和郡山八幡宮の宮司の奥様でした。
宮司の奥様の言葉により、神様の前で誓うという大きな使命を得たとよは、初めて神様に正面から真摯に向き合うことができるようになっておりました。
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始めて行った源九郎稲荷神社は・・・・
ある日、出勤前に郡山八幡宮にお参りに行ったとよの姿を見つけた宮司の奥さんは、とよに駆け寄って来てくださり
と尋ねてくださいました。
今、何も食べられなくて、1ヶ月位は点滴をしないといけないと言われているんです。彼女食べることが大好きで・・何とか食べれるようにしてあげたいのですが・・。
八幡さんは戦いの神様なので、彼女にきっと病気と闘う力を授けてくださるでしょう。
でも、神様には得意分野があるので、食べ物のことはお稲荷さんに頼んだほうがいいかもしれませんね。
うちの神社にもお稲荷さんがいらっしゃるで、うちのお稲荷さんでもいいですが、ここから北東の洞泉寺町には源九郎稲荷神社という有名なお稲荷さんがあるので、そこのお稲荷さんにお参りするのがいいかもしれないですね。
大変力のある神様だと聞いていますよ。
と言ってくださいました。
すごい名前のついた神社だなぁ・・・神社のことを知るようになり、神様にも専門分野があることはわかったし、食べ物の神様がお稲荷さんだってことも知ってるけど、なんかお稲荷さんって怖いイメージがあるな~
お稲荷さんのことを頭の中で考えならも、まだ職場に出勤するには時間があったことから、とよの足は、すぐに源九郎稲荷神社へと向かっていました・・・。
源九郎稲荷神社・・・
その神社は、旧遊郭の中にひっそりと建っていました。
まるで、そこだけタイムスリップしたかのような異空間でした。
なんか不思議な感じのする神社だなぁ
薄暗くて怖いけど・・・、地底深くに眠っているとてつもないパワーのようなものを感じる。
それにしても、ひっそりとして誰もいません・・・。
赤い鳥居をくぐると、堅く閉ざされた社務所が左手にあり、境内は落ち葉だらけで荒れ放題といった有様でした。
恐々、神殿の方へと歩いて行きました。
どんな神社なのかも?????
しかし薄暗し、汚いな~
稲荷神社なので、狛犬さんはさすがに犬ではく狐でした。
この2匹の狛狐さんたちは、まるでとよに対して
と、とても警戒しているような気がしました。
でも、この神社は八幡さんの宮司さんの奥さんが紹介してくださったのだから、イコール八幡さんが縁を結んでくださった神社ってことだしな・・・・
・・・・・・これが、私と源九郎さんの初めての出会いでした。
源九郎稲荷大神の凄い神力
それから数日後のことです。美里からメールが届きました。
おかゆさんから、少しずつ口にさせてもらえるんだ~。数日で普通の食事ができるらしい。
早く退院して、おいしいものいっぱい食べたいよ~。
これって奇跡的なことでした!!
1ヶ月は全く何も食べてはいけないと言われていたのですから!!
こうして私は、源九郎さんの威力を見せつけられたのです。
源九郎稲荷大神さんって、いったどんな神様なんだろう?
神社はとんでもなく荒廃しているけど、神様はすごい力を持った神様のような気がする・・・
そして・・・ここから、とよの源九郎稲荷神社通いが始まったのです・・・。
この後、今は亡き前職のおじいちゃん宮司さんとの出会いが待ち受けておりました。
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復興活動物語の目次はこちら
源九郎稲荷神社復興活動に続く「源九郎とよのバンコクスパ経営奮闘記」
それまで勤めていた警察を辞めて、タイ、バンコクで新たな挑戦を始めることになったのです。とよが源九郎稲荷神社復興活動チームから離れて、警察同期生だった親友の助けを得ながら異国タイで奮闘するハチャメチャな様子を綴った物語が「元女性警察官(刑事)コンピがバンコクでスパ経営物語」です。
なんとか成功してお金を貯めて源九郎稲荷神社の社務所を建て替えるのがとよの夢なのですが、新型コロナウィルスのパンデミックもあり、なかなかすんなりとはいかない状態です。
でも、夢をあきらめずにやれるところまで頑張ってみたいと思います。ご興味のある方は、そんな源九郎とよの奮闘状況をご覧ください。
元女性警察官(刑事)コンビのバンコクスパ経営物語