友人の余命を知り、八百万の神様への巡礼を決意(源九郎稲荷神社復興物語 第5話)

今回の登場人物
源九郎とよ
源九郎とよ
源九郎とよ(本名土井美苗):復興活動物語のボランティアチームスタッフ代表。この当時は警察官をしておりました。当時は本名を隠してペンネームの「源九郎とよ」で活躍しておりました。
美里
美里
美里:とよの親友。癌で余命3か月の命。とよの警察同僚のHくんとは高校の同級生

 

前回は、親友である美里の余命を聞かされたToyoが、氏神様である大和郡山八幡宮で呆然と立ち尽くしていたところ、宮司の奥様が声をかけてくだいました。

とよは、美里の病気のことを宮司の奥様に話ました。

 

宮司の奥様は、

郡山八幡宮宮司奥様
郡山八幡宮宮司奥様
神様にお誓いすれば、あなたが彼女のためにできることはたくさんあることに気が付くと思いますよ。

というアドバスをくださいました。

 

その言葉に励まされて、とよは、美里のために何ができるかを精一杯考えようと思いました。

 

前回の記事はこちら

 

美里のお見舞い

 

とよは、美里が再入院した病院に行くことにしました。

 

とよを迎え入れた美里は、いつもと変わらない笑顔であり、とても病人には見えませんでした。

 

美里はいつもニコニコ笑っています。

どんなに大変なときも・・。

そして、いつも私のことを必ず気遣ってくれます。

 

美里
美里
バレちゃったか~

なんか、癌が転移しちゃったみたい(。>0<。)

ごめんね~心配かけちゃって・・

この前、手術して、癌は全部取ってもらったからもう大丈夫やで~

仕事大変やろ?普通の仕事じゃないんだから、体には気をつけるんだよ!

 

源九郎とよ
源九郎とよ
って、今、あんたが私のこと心配している場合じゃないでしょ!!

 

そんなふうに、美里から声を掛けれた時、美里はベットに横たわって点滴を受けていました。

「彼女はまだ自分の余命を知らない・・・」

H君の言葉が、との頭の中をグルグル駆け巡りました。

 

美里を目の前にして、ヘラヘラ笑うしかできないとよ・・・・

自分の薄っぺらさを、この時ほど後悔したときはありませんでした(>_<)

 

 

美里が、少し笑顔を崩して話だしました。

美里
美里
「私、何も食べれないらしい・・・・・。

1ヶ月位点滴で栄養補うんだって・・。

今まで、おいしいもの食べ過ぎたからバチが当たったのかな(笑)」

 

源九郎とよ
源九郎とよ
えっ、何にも食べれないの?

じゃあ食事って、宇宙飛行士のチューブ食みたいなもん?

 

訳のわからないことしか言えないとよでした。

 

源九郎とよ
源九郎とよ
あのさぁ、何か私にしてほしいことある?

 

・・・・なんで私は、こんなに直球しか投げれないんだろう・・・・

どんなに考えても、何も言葉が浮かんできませんでした。

 

美里
美里
こうやって来てくれただけで十分だよ(笑)

あんた忙しいんだから、無理してこなくていいからね!!

すぐに退院するから

源九郎とよ
源九郎とよ
そんな他人行儀な話はなし!!

こんなときしか優しくしてあげないんだから、何でも言っときなよ!!

美里
美里
じゃあ・・。伊勢神宮のお守りがほしい。それとドリームキャッチャーがほしい・・・。
源九郎とよ
源九郎とよ
わかった、伊勢神宮だけじゃなくて、お守り一杯貰ってくるから!!八百万の神様って言うじゃない?色んな神様に美里の病気が治るように頼んでくる!
美里
美里
・・・なんか、あんたなら縁結びの神様にも病気祈願しそうで心配(笑)
源九郎とよ
源九郎とよ
・・・なんで、わかるの?・・・。
してしまうかも・・。

とにかく、美里は食べること命でしょ!!

なんとか1日でも早く食べれるように、神様にお願いしてくるからね!!

 

 

そして、この日から、今までのように夢の神社探しではなくて、

八百万の神様に美里のことをお願いする

という違う目的で神社巡りをする、とよの巡礼が始まったのです・・・。  

 

そして、大和郡山八幡さんには、翌日から毎日通いました。

そして、神前で「誓い」を立てる、私の祈りが始まったのです・・・。

 

次回の記事 第6話はこちらから

復興活動物語の目次はこちら

源九郎稲荷神社復興活動に続く「源九郎とよのバンコクス経営奮闘記」

 

源九郎とよ
源九郎とよ
源九郎稲荷神社がある程度復興して、多くの方が参拝に来てくださるようになった2014年、とよはある決意をします。

それまで勤めていた警察を辞めて、タイ、バンコクで新たな挑戦を始めることになったのです。とよが源九郎稲荷神社復興活動チームから離れて、警察同期生だった親友の助けを得ながら異国タイで奮闘するハチャメチャな様子を綴った物語が「元女性警察官(刑事)コンピがバンコクでスパ経営物語」です。

なんとか成功してお金を貯めて源九郎稲荷神社の社務所を建て替えるのがとよの夢なのですが、新型コロナウィルスのパンデミックもあり、なかなかすんなりとはいかない状態です。

でも、夢をあきらめずにやれるところまで頑張ってみたいと思います。ご興味のある方は、そんな源九郎とよの奮闘状況をご覧ください。 


元女性警察官(刑事)コンビのバンコクスパ経営物語