源九郎稲荷神社のおじいちゃん宮司さんとの出会い(源九郎稲荷神社復興物語 第7話)

今回の登場人物
源九郎とよ
源九郎とよ
源九郎とよ(本名土井美苗):復興活動物語のボランティアチームスタッフ代表。この当時は警察官をしておりました。当時は本名を隠してペンネームの「源九郎とよ」で活躍しておりました。
郡山八幡宮宮司奥様
郡山八幡宮宮司奥様
大和郡山八幡宮の宮司の奥様:とよが大和郡山に移転して神棚を設置した際、氏神さまとしてお祀りした大和郡山八幡宮の宮司の奥様。何かととよの相談に乗ってくれる
おじいちゃん宮司さん
おじいちゃん宮司さん
おじいちゃん宮司さん:先代の宮司さん。ご高齢で吉野から通われていましたが、ガンでお亡くなりになりました。
美里
美里
美里:とよの親友。癌で余命3か月の命。とよの警察同僚のHくんとは高校の同級生

 

前回は、源九郎稲荷神社復興スタッフである源九郎とよが、初めて源九郎稲荷神社へと足を運ぶことになった状況をお話ししました。

今回はいよいよ、先代のおじいちゃん宮司さんとの出会いについてお話ししたいと思います。

 

この宮司さんとの出会いが、とよが神社のお掃除を始めるきっかけとなるのです。

 

前回の記事はこちら

 

源九郎稲荷神社の神様がお願いを聞いてくださいました!!

 

とよの親友である美里は、大腸がんのため余命を宣告された状態でした。

 

そんな美里に何かできないだろうか? と思い、始めた八百万の神々への巡礼でしたが、ある日、美里が当分の間、食べ物を口にすることができず点滴で過ごすことを知りました。食べることが大好きな美里は、食べれないことにとても落ち込んでいました。

 

美里の落ち込みを見ながらもどうすることもできずにいたとよは、、毎朝出勤前に足を運んでいた郡山八幡宮の宮司の奥様から、「食べ物の神様である源九郎稲荷神社にお参りしてみればどうですか?」と言われました。

 

郡山八幡宮宮司奥様
郡山八幡宮宮司奥様
神様には得意分野がありますよ。

八幡宮の神様は戦いの神様

お稲荷様は食べの物の神様

です。

 

八幡さんはお友達に病と闘う力を与えてくださるでしょう。

そして、源九郎稲荷神社の神様は食べ物の神様になるので、お友達がしっかり食事を口にすることができるように力を与えてくださるでしょう

 

宮司の奥様はそう教えてくださました。

 

そんなことから、とよは、源九郎稲荷神社を始めて訪れることとなったのです。

 

そして、そこで源九郎稲荷大神に

源九郎とよ
源九郎とよ
毎日お参りさせていただきます。
美里の力となれるように私も出来る限りのことをしていきます

どうか美里が1日も早く、大好きな食べ物を口にすることができるようにしてあげてください

 

と誓いを立てるとともに、お願いをしました。

 

すると!!どうでしょう!!

美里が予定よりも1ヶ月早く、食べ物を口にすることができるようになったのです。

 

 

お願いを聞いてくださったお礼に始めた源九郎稲荷神社の掃除

 

食べ物を口にすることができるようになった美里の顔色は、いくぶんかよくなりました。

 

美里
美里
早く退院したいわ。仕事が気になるし・・。

何人か心配なお年寄りがいるねん。

 

彼女は、いつもいつも自分のことはそっちのけで他人の心配や世話ばかりしている女性です。

だから、彼女を慕う人はいっぱいいて、彼女のベットの手すりには、すでにお守りの束ができていました。

 

そのお守りの束の中には、すでに戦いの神様である郡山八幡宮のお守りも入っておりましたが、どうしても食べ物の神様である源九郎稲荷神社のお守りを渡したかったとよは

源九郎とよ
源九郎とよ
なんとか神社の方と遭遇できないものだろうか?

 

と考えておりました。

 

毎朝、出勤前に参拝に行っていたため、どうしても早朝参拝になることから神社の人らしき方とは一度も出会うことがありませんでしたが、なんとかやっと休日に神社に足を運ぶことができました。

 

でも、やはり神社は荒れ果てたままで、宮司さんはおらず、社務所も幽霊屋敷のようでした。

 

源九郎とよ
源九郎とよ
こんなに汚かったら、神様も嫌だろうなぁ・・。
源九郎とよ
源九郎とよ
すごい力を持っている神様なのに、どうしてこんなに放りっぱなしにされているんだろう・・・

どうして誰も境内の掃除をしないんだろう・・・・

 

とよにすれば、源九郎稲荷大神様の神通力を見せつけられただけに、とても不思議でなりませんでした。

 

あまりにも荒れ放題な境内に立ったとよは、源九郎稲荷大神様がとても可哀想に思えました。

そこで思いついたのが!!

 

源九郎とよ
源九郎とよ
そうだ、お礼に掃除をしよう!!

私は、祝詞も唱えられないし、源九郎さんにお礼をできるとしたら掃除くらいしかない!!

 

そして、今まで八百万の神様への巡礼に使っていた休日は、神社の掃除日へと変わりました。

 

 

しかし・・・・。どこから手をつけていいのやら・・・という状態で、どこもかしこもひどい有様でした。

 

源九郎とよ
源九郎とよ
この神社、こんなに荒れ放題で、ほんとどうなってるの?

こんなになるまで放置しておいて、宮司さんはいないのだろうか?

源九郎とよ
源九郎とよ
でも、神様はとても力を持っているのは間違いないし・・・。

そんなことを色々と考えながらも、少しずつ少しずつ、掃除が始まりました。

 

でも、思ったよりも大変でした・・・。落ち葉が何層にも重なり、とんでもない量となっておりました。

けれど・・・・続けることってすごいことです。

だんだんと綺麗になって行きました。

 

時々お参りに来る信者さんらしき方も、

女性参拝者
女性参拝者
まあ、ずいぶんときれいになったわねえ。

私達もずっと気にはなって掃除しないといけないと思っていたんです

源九郎とよ
源九郎とよ
・・思うならすればいいのに・・・。

 

・・・と、こんな感じで声をかけてはくれるのですが、誰一人手伝ってくれる人はいませんでした。

 

でも、今から考えると・・・

たぶん手伝ってもらってはいけなかったのかもしれません。

なぜなら、これは源九郎さんに対するとよの誓いであったから・・・。

そして、願いを叶えていただいたお礼だったから・・・・

 

源九郎稲荷神社のおじいちゃん宮司さんとの出会い

 

それから1ヶ月程経った、ある日のことです。

とよは、いつものとおり落ち葉を拾い集めていました。

 

すると、一人の白髪のおじいちゃんが私に近づいてきたのです。

おじいちゃん宮司さん
おじいちゃん宮司さん
腐葉土を集めてるんか!!

その人は、いきなりすごみのある声で、私に話かけてきました。

 

とよは何のことか?

また、この人が誰なのか?

がわからず目をぱちくりさせていたところ、その人は容赦なしに

 

おじいちゃん宮司さん
おじいちゃん宮司さん
黙って持っていったらあかんやろ!!
声をかけやんか!!

と恫喝してきたのです。

 

源九郎とよ
源九郎とよ
いえ、そんなんじゃないんです。

お掃除をしているだけなんですけど、どちらさんですか?

 

おじいちゃん宮司さん
おじいちゃん宮司さん
ここの宮司や!!

 

これが、とよと先代おじいちゃん宮司さんとの初めての出会いでした・・・・。

 

次回、第8話はこちら

 

復興活動物語の目次はこちら

 

源九郎稲荷神社復興活動に続く「源九郎とよのバンコクスパ経営奮闘記」

 

源九郎とよ
源九郎とよ
源九郎稲荷神社がある程度復興して、多くの方が参拝に来てくださるようになった2014年、とよはある決意をします。

 

それまで勤めていた警察を辞めて、タイ、バンコクで新たな挑戦を始めることになったのです。とよが源九郎稲荷神社復興活動チームから離れて、警察同期生だった親友の助けを得ながら異国タイで奮闘するハチャメチャな様子を綴った物語が「元女性警察官(刑事)コンピがバンコクでスパ経営物語」です。

 

なんとか成功してお金を貯めて源九郎稲荷神社の社務所を建て替えるのがとよの夢なのですが、新型コロナウィルスのパンデミックもあり、なかなかすんなりとはいかない状態です。

 

でも、夢をあきらめずにやれるところまで頑張ってみたいと思います。ご興味のある方は、そんな源九郎とよの奮闘状況をご覧ください。 


 

元女性警察官(刑事)コンビのバンコクスパ経営物語