源九郎とよの天敵「蛇女さん」(源九郎稲荷神社復興物語 第93話)

今回の登場人物

源九郎とよ
源九郎とよ
源九郎とよ(本名土井美苗):復興活動物語のボランティアチームスタッフ代表。 この当時は警察官をしておりました。 当時は本名を隠してペンネームの「源九郎とよ」で活躍しておりました。

中川おじちゃん
中川おじちゃん
語り部「中川のおじちゃん」:源九郎とよと一緒に神社の復興活動をスタートさせることとなる神社の総代さん。 今では神社の「語り部氏」として、雑誌やテレビなどにも取り上げられる神社の顔。 陽気で優しくてダンディーな人で、とよが第二の父と仰ぐ存在。

中川おばちゃん
中川おばちゃん
中川のおばちゃん:語り部氏の奥様。 神社の境内で四季折々のお花を育てているお花の守人。 陽気で優しくて、笑っているところしか見たことがない朗らかな人

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性:信仰宗教の信者さんで自称「蛇女」。神殿の塗り替えをしてくださるが、神社に対して何かと口出しをしてくる。後に源九郎とよの天敵となる

 

復興活度のメインともいえる歌舞伎役者「中村勘九郎丈」の襲名披露参拝が無事終わり、神社は再び静かな日々を取り戻しました。
 
前回の記事はこちら

再び静かな日常を取り戻した源九郎稲荷神社でしたが、再びトラブルが勃発しました

 

源九郎稲荷神社に来られる方は、ほとんどの方がとても素晴らしい、いい方ばかりなのですが・・・・

源九郎とよには、どうしても仲良くできない方がひとりだけおりました。

 

その人は、私が神社にかかわるようになった、ずっと以前からの信者さんなのですが、すごく狂信的な方で、自分のことを

「私には三輪さん(大神神社)の蛇がついている」

といつも言っているので、私はいつしか彼女のことを

蛇女さん

と呼ぶようになりました。

 

蛇女さんは、源九郎とよのことを小娘と思っているようで、何かにつけてとよのすることに文句を言ってきました。

 

源九郎とよと蛇女さんの最初の戦いは

お花合戦

でした。

 

お花が大好きな源九郎とよと、中川のおばちゃんは、神社の境内にいろんなお花を植えました。

そのことにより、神社はとても明るくてきれいになりました。

 

ところが、蛇女さんはまず、

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
神社に花を植えたらあかん!

 

と文句を言ってきたのです。

 

それでも無視して植えていたら、蛇女さんは夜にこそっとやってきて、源九郎とよが植えたお花を全部引っこ抜いて捨ててしまったのです。

その様子を見ていた人が、勝手にそんなことをしたらダメだと注意してくださったのですが、蛇女さん

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
神社に花を植えたらあかんのや!
神社は榊や!
花は寺や!

 

と言って、花を引っこ抜くのをやめなかったそうです。

 

でも、神社で揉め事を起こしたくなかった源九郎とよは、この時抜かれた花の残骸を見ながら怒りを堪えました。

 

その後も、神社に花を活けると捨てようとするし、可哀想にお花たちはことごとくひどい目に遭わされました。

 

そして、何か事あるごとに、洞泉寺町の人達に

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
あの子は何もわかってない。
神社のことを何もわかってない。

と源九郎とよを馬鹿にしたようなことを言うようになりました。

 

どんどんエスカレートする蛇女さんの神社の私物化

 

花の次に蛇女さんは、神社の復興のために色々とサポートしてくださった故鈴木さんの家族が神社を訪れたときに、

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
神社が穢れるから、死人の家族を社務所に入れたらあかん

 

と言って、追い返そうとしました。

 

これには中川のおじちゃんも怒って蛇女さんを

中川おじちゃん
中川おじちゃん
失礼なことをしたらあきません

と言って叱りつけてくださいましたが・・・

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
絶対にあかん

と言ってききません。

 

そのため源九郎とよは、父が亡くなった時、玄明院岩岸住職から指導を受けて、49日が終わるまで神社に行きませんでした。

 

次は、夕涼み会でベリーダンスを奉納することになったとき、

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
神様の前でお腹を出して踊るのなんか絶対にあかん

 

と言い、踊り用の舞台を組んで下さっていた大工さんに

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
この境内の砂利はお参りに来ているみんなの思いがこもっているから、そのうえに舞台を組むなんて絶対にあかん

と言って、やめさせようとしました。

 

さらに、夕涼み会の初日には、岩岸住職が奉納してくださった雅楽を楽しく聞いていた参拝者の人達に、

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
どこの雅楽か知らんけど勝手にやらんといてほしいわ。

まぁ、雅楽は仕方ないとしても、明日のベリーダンスは絶対にやめさせやなあかん。

神社であんな破廉恥な踊りを踊らすのは絶対にあかん。
みんな罰があたってえらいことになる。

 

と触れ回ったため、みんなすごく嫌な気分にさせられました。

 

この時は、さすがにあんまりだったので、中川のおじちゃんが蛇女を呼んで注意してくれましたが、

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
そんなことを言っていない

とシラを切って、話になりませんでした。

 

次に、大晦日にトンドをするため、剪定した楠の枝を境内の隅の方に置いていたところ、

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
神社の木を切るなんて何を考えているんや

 

と文句を言い、さらに

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
神社の木をトンドにして燃やすなんてとんでもない

 

と言って、黙ってその枝を業者に取りに来させて持って帰ってしまったのです。

 

なんとか倉庫に隠していた残りの枝があったので、今年のトンドは組めそうですが、じゃあどこの木なら、どんな木ならトンドに使ってもいいというのか聞きたくなります。

 

そして、次に蛇女さんは、

大工さんに頼んで源九郎稲荷神社の塀に立ててもらっていた神社の旗を、すべて勝手に取り外してしまったのです。

 

中川のおじちゃんが怒って電話をしたら

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
立てる方位が悪いから、あんなとこに立てたら絶対にあかん

 

と言って聞く耳を持ちません。

 

また前日、彼女が信仰していた教団の教祖様が亡くなられたことに触れたら

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
死んでない。天照大神さんが連れて行っただけで、まだ生きている

という始末。

 

あまりにもきちがいじみたことを言うので、

中川おじちゃん
中川おじちゃん
そんな天照大神さん聞いたこともないわ


と中川のおじちゃんが言ったら、今度は

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
中川さんは天照大神も知らん。
あんなんでよく源九郎稲荷神社を管理しているわ

と近所で言いふらしているのです。

 

 

そして、なによりも今回私が頭にきているのは、岩岸住職さんが、少しでも神社の補修資金になり、信者さんの御祈祷にもなるようにと

護摩木を寄付してくださり、忙しい中、護摩供養をしてくださったことに対し、

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
神社で護摩を焚くなんて何を考えてるんや。
護摩は寺で焚くもんや!
ここは神社や!
絶対にあかん

と、文句を言っていることです。

 

勝手に護摩木を処分しかねないので、目を光らせてはいますが、もういい加減にしてほしいです。

 

蛇女さんは、以前神社のためにすごい寄付をしてくださっているため、自分の神社だと勘違いされているところがあります。

 

また、

蛇女と名乗る女性
蛇女と名乗る女性
自分には源九郎さんが憑いている

と神がかり的なことをいつも口にされ、巫女か何かのように自分のことを思っているのです。

 

中川のおじちゃんたちも、その寄付の件があるので、「神社に来るな」とも言えず、極力相手にはしないようにしているのですが、当の本人は自分は神社の中心人物だと思っているだけに、本当にやっかいです。

 

源九郎とよは、今までこんなに狂信的な人は出会ったことがありません。

 

けれど・・近頃は、蛇女さんが次に何を言い出すのか??

若干面白がっている源九郎とよですが・・・

 

物語の続き第94話はこちら

 

復興活動物語の目次はこちら

 




 

源九郎稲荷神社復興活動に続く「源九郎とよのバンコクス経営奮闘記」

 

源九郎とよ
源九郎とよ
源九郎稲荷神社がある程度復興して、多くの方が参拝に来てくださるようになった2014年、とよはある決意をします。

それまで勤めていた警察を辞めて、タイ、バンコクで新たな挑戦を始めることになったのです。とよが源九郎稲荷神社復興活動チームから離れて、警察同期生だった親友の助けを得ながら異国タイで奮闘するハチャメチャな様子を綴った物語が「元女性警察官(刑事)コンピがバンコクでスパ経営物語」です。

なんとか成功してお金を貯めて源九郎稲荷神社の社務所を建て替えるのがとよの夢なのですが、新型コロナウィルスのパンデミックもあり、なかなかすんなりとはいかない状態です。

でも、夢をあきらめずにやれるところまで頑張ってみたいと思います。ご興味のある方は、そんな源九郎とよの奮闘状況をご覧ください。 

元女性警察官(刑事)コンビのバンコクスパ経営物語