今回の登場人物
源九郎とよ(本名土井美苗):復興活動物語のボランティアチームスタッフ代表。この当時は警察官をしておりました。当時は本名を隠してペンネームの「源九郎とよ」で活躍しておりました。
斑鳩町Hさん:とよが斑鳩町でお世話になった地域の役員さん。元イベントプロデューサーで有名寺院や神社の僧侶や神官さんなどと幅広い交流がある。
かよちゃん:小さい頃から不思議な力を持ち人助けなどを行ってきた。現在は日本のRENEの社長&ホテルのオーナー。当時はプロのベリーダンサーでとよのベリーダンスの先生&親友
かずちゃん:元有名神社の巫女さんで一族が斑鳩町の氏神神官。彼女も小さいころから不思議な力を持つ。カルチャーセンター&舞台衣装製作会社のマネージャー。かよちゃんとは、前世でシャーマンとして師弟関係にあった。
源九郎稲荷神社のお掃除を始めるきっかけとなった親友美里の病気ですが、彼女が一旦退院して自分のやりたいことをやりだした時、とよは神社のお掃除を続けながら、美里と約束したお守り集めのため、神社の巡礼を再開することにしました。
さらにその間とよは、仕事を通じても今まで出会ったこともないような人達のと出会いがありました。
その人達との出会いは自分の人生を大きく変えてくれることになるのですが、今日は、とよがタイに来るきっかけとなった「かよ」ちゃんとの出会いについてご紹介したいと思います。
前回の記事はこちらを参照してください
警察の仕事に疑問を感じだしていた「とよ」に転機がおとずれて・・・
美里が闘病生活を続けている間とよは、今まで経験したことのない分野の仕事をしておりました。
とよは、若い頃からずっと女性刑事として捜査部門に所属しており、警部補となって所轄の責任者で勤務するまで「自分は定年までずっと刑事を続ける」という気持ちでおりました。
この時、一緒に勤務したメンバーは本当に素晴らしくて、テレビドラマさながら個性のある面々で、取り扱う事件もとても多いことから、とても活気のある職場でした。
けれど、その分とても激務であり、全く休みのない生活を送り、夜は頻繁に非常招集がかかり、夜勤は一睡もできないのがお決まりという、ほぼ人間としての生活を送ることができない状態でした。
この所轄での勤務が、とよの気持ちに?? を投げかけました。
一緒に勤務している仲間達が本当に素晴らしい人ばかりで、みんな大好きだから過酷な勤務でも続けられているけれど、ほんとうに自分の人生これでいいのだろうか?
自分の時間が全くもてない、やりたいことが何もできない。体は常に疲れている状態・・・。
これが私が本当にやりたかったことなんだろうか?
という思いを常に心のどこかに持つようになりました。
そんな疑問を持った途端、とよの心を支えていた糸が切れてしまい、徐々に仕事への意欲や目標等を見失っていってしまったのです。
そのような状態で、所轄警察署での捜査係長の仕事を4年間続けた後、とよは以前から希望願いを出していた「警察学校の教官」という新しい分野の仕事をすることになりました。
そこには、素晴らしい警察官になりたいという夢を持って入って来た若い力が満ち溢れていました。
そんな若い子達の姿を見ていてとよは、「もう一度、自分の夢や目標を持ちたい」という気持ちにさせられました。
警察学校で4年間教官をした後、次に勤務した場所は女性専用の留置場の責任者でした。
これもまた初めて経験する部署でした。
そして、ここでの勤務がとよの「警察を辞めよう」と決意させることとなりました。
チームで力を合わせて動かないと事故が起こる部署であるはずなのに、その時の上司は、チームの要の看守達を一切信頼せず、日々「留置人の監視をするのではなく、看守が怠けていないかと看守を監視をする」ような人でした。
それは、事故があると自分の出世に響くから看守達を厳しく見張らないといけないという理由からでした。
そのため、信頼されていないことを不服する看守達とその上司が幾度となく、対立しチームワークはバラバラになり、とよ自身もその上司に反発する日々が続きました。
とよは刑事時代にずっと素晴らしいメンバーに囲まれて、チームワークで事件を解決してきました。また、刑事時代の上司の多くは部下を信じて仕事をさせてくださる方ばかりで、「刑事魂」というものを日々持ちながら仕事をしていました。
なので、この時の上司のように仲間を信用せず、常に上から目線で接するタイプの人にはどうしても従えず、異動させられるのは覚悟の上で、反発を繰り返していました。
きっちりとそのつけは回ってきて、しきたり通りに異動させられてしまったのですが、これがきっかけで、とよは仕事だけでなく自分の人生までも「神仏に大きく関わる世界」へと異動させることになったのです。
次に配属されたのが、なんと・・・・
世界遺産の法隆寺がある街、そして聖徳太子ゆかりの地である斑鳩町の交番の所長だったのです。
交番での勤務は、警察学校を卒業して以来でした。
制服を着て腰に拳銃を吊って、バイクに乗り、暑さ寒さ関係なしに外に出て、24時間勤務するという交番での勤務は、体力的にとても過酷なものでした。
けれど・・・
ここでの勤務が、とよの人生を大きく変えることなるのです。
斑鳩町での勤務がとよの人生を大きく変えることになり・・・
斑鳩町で勤務したことにより、とよは今までに経験したことがない内容の仕事を経験することになりました。
そしてこの地で得た経験が、源九郎稲荷神社を復興させるという発想をとよの心の中に芽生えさせたのです。
ちょうどこの頃、地域の防犯運動意識がとても高まっていたこともあり、世界遺産の街「斑鳩町」にもその追い風は来ていました。
とよが勤務した法隆寺駅前交番というのは、斑鳩町の玄関口にあり、そこに女性の交番所長が来たということで、地域の人にとても注目されました。
そのため、とよが赴任してすぐに、地域の方達が色んな要望を持って交番を訪れて来られるようになりました。
それは、「地域の安全を変える新しい何かをしてほしい」という、住民の要望であり、とよに寄せられる期待はすごく大きくて、かなりのプレッシャーを感じることとなりました。
とよは、美里がまだ入院していた時、お見舞いに行くたびに、この斑鳩町でのことを彼女に話し相談していました。
そして、病気の美里に
と、いつも励まされていました。
美里も、
私もあんたに負けないように、早く病気を治して復帰するわ!!
と、とよの愚痴話を、闘病生活の励みにしてくれていました。
斑鳩の街で出会った不思議な力を持つ人たち
そんなある日、とよは斑鳩町の地域の役員をされているHさんという方を訪問しました。
斑鳩町は田舎ではないのですがとても古い町なので、警察官を身近な存在に捉えてくれていて、訪問すると結構家の中まで通してくださる方が多いのですが、この時Hさんも家の中までとよを招いてくださいました。
その部屋は、和風のインテリアが素敵で、なぜかとても清々しくて不思議な感じのする空間でした。
Hさんは、とても厳しい方で、慣例に従って物事を進めるお役所的な仕事のやり方を嫌う方でした。
そこでとよが、着任した早々に、色々と地域の問題に対して宿題を出されたのです。
その厳しい態度から、
この宿題をクリアしないと、この方はとても認めてくださらないだろうな~
ということが、話をしていてよくわかりました。
そして、1週間後、この人が出した宿題にパスしたとよは、この方にとても気に入られ
なかなかおもしろいことを考える人やな。
あんたのこと気に入った!!
これからあんたの仕事に全面的に協力させていただくよ
と言ってもらうことができたのです。
隠れた力を持つ有名寺院の僧侶や神官などが集まるHさん宅
最初に、そんな経緯があったことから、その後Hさんは色んな面で私の仕事をサポートしてくださるようになりました。
また、Hさんが紹介してくださった他の協力者のお陰で、色んな施策が前向いて進むようになり、住民の信頼も得ることができるようになっていきました。
そして、とよとHさんとの信頼関係も深まったこともあり、とよは美里の病気のことと、源九郎稲荷神社でお手伝いをしていることなどもHさんにお話しするようになりました。
すると・・・ここで、また不思議な縁がたくさん待ち構えていたのです。
先ずHさんは、この時すでに引退されておりましたが、イベントプロデューサーの仕事をされていた方で、法隆寺や吉野の金峯寺が世界遺産に登録された際に、県から頼まれてイベントのプロデュースをされた経歴の持ち主でした。
そのため、Hさんの周りには、お坊さんや神官さんや巫女さん、雑誌や新聞の編集長等のブレーンが沢山おりました。
そんなことから、何度もHさんがされる話の中にお坊さんのお名前が出ておりました。
その中の一人に、この先源九郎稲荷神社の復興に携わってくださる岩岸住職のお名前もありました。
ところが・・・
とよは、人の顔を覚えるのはすごく得意なのですが、名前を覚えるのが苦手でして、Hさんが話す金峯山寺の岩岸僧侶と、現在源九郎稲荷神社のお火焚祭を執り行ってくださっている玄明院の岩岸住職とが同一人物だということに、長い間、気がつかなかったのです。
同一人物だと知るのは、この先2年くらい後のことになります。(岩岸住職とは、この1年後くらいにお会いすることになります)
Hさんが、岩岸住職と知り合いになったのも、世界遺産のイベントプロデューサーをしたのがきっかけだそうで、岩岸住職のことを非常に頭が良くて、若手のホープだと話されていました。
でも・・・今は、岩岸住職はひとまず置いておいて・・・
斑鳩町の氏神の神官一族であり元有名神社の巫女をしていた「かずちゃん」
美里の話を続けます。
Hさんは、プロデューサーの仕事は引退されたものの、ご自宅でクラシックバレーや創作ダンス等のカルチャーセンターを経営されていました。
カルチャーセンターのマネージャー(のちにHさんの息子さんのお嫁さんになります)にかずちゃんという、とても綺麗な20台後半位の女性がいました。
私が、Hさんのところを訪問すると、いつも彼女がお茶を入れてくれました。
このかずちゃんですが、以前は有名なK神社の巫女をしていました。
そして、実家筋が斑鳩町の氏神様を守る神官の一族でした。
おばあさんが、地元ではとても有名な巫女さんであり、超人的な霊視能力があったそうです。
彼女はそのおばあさんの血を受け継いでおり、彼女自身も霊視能力の高い巫女さんでした。
ただ、あまりにも力が強くてコントロールができず、身体を壊してしまい、巫女を辞めてHさんところで働くようになったらしいのですが、巫女を辞めてからも霊視能力は衰えていませんでした。
そして、とよがHさんに美里の病気のことを話したところ、Hさんがかずちゃんを部屋に呼んで
今、彼女はお友達の病気のことで非常に心を病んでいるそうやねん
と説明したのです。
すると、かずちゃんが、たったそれだけを聞いただけで、
とポツリと言ったのです。
さらに、Hさんが源九郎稲荷神社のことを話すと、かずちゃんは
聞いたことがない名前の神社ですが、これからあなたは、その神社にどんどん関わりを持つことになると思います。
何か神社にとって大切な役割をあなたはもっているはずです。
と言いました。
とよは、霊能者として有名な信貴山奥の院の住職のお母さんからも
あなたは神仏にかかわることをこれからするようになるでしょう
と霊視されたことがあるだけに、同じようなことを言われて驚きました。
Hさんは、
びっくりしたやろ急に霊視されて。友達のこと辛い霊視でごめんやで。
でも、たぶん彼女の霊視は当たると思うので、覚悟はしといた方がいいと思う。
うちは、こういう能力のあるお坊さんや巫女さんがなぜか集まってくる不思議なところやねん。
それも、普段は霊視能力があることはみんな隠して、有名な寺や神社で僧侶や神官、巫女などの仕事をしている人ばかりで、それで金儲けをしている類の輩とは違うから安心してくれ。
と、目をぱちくりさせて驚いているとよに断りをしたうえで、今まで触れたこと、接したことのない神仏の不思議な世界の話をしだしたのです。
それは、Hさんの知り合いのお坊さん達の間で起こった不思議な話や、かずちゃんのような神官一族の間での不思議な話、お寺、神社での不思議な話等・・・
神仏に関わる人の間には不思議な出来事や話がいっぱいあるということを教えてくれました。
・・・で、とよさんは源九郎稲荷神社に対して、どんな役割があるんや?
と、一通りの話を終えたところで、Hさんがかずちゃんに聞きました。
じゃあ、それがわかるのはかよちゃんぐらいしかいないか?
と、私には全くわからない会話が二人の間で交わされ、それから数日後に、その会話に出てきた「かよちゃん」という人物をを紹介されることとなったのです。
とんでもない霊視能力を持つ「かよちゃん」との出会い
このかよちゃんですが、かずちゃんに負けないくらいの超美人であり、そしてかずちゃん以上に強烈なオーラを放っていました。
正直な感想としては
何この子?
とても綺麗だけど、人間じゃないみたいな・・・
ちょっと怖い。
苦手かも・・・
という思いを抱きました。
後程聞きましたが、かよちゃんは大阪の子であり、彼女が住む地域のその筋の世界ではかずちゃん同様に小さい頃から「凄い霊視をする少女」として有名な子だったそうです。
最近ではその能力を使って無料で人助けもしているということでした。
しかしかずちゃん同様に、それを仕事にはしておりませんし、普通に接する人には、自分にそういった能力があるということは全く伏せているそうで、近い間柄の人しか彼女の霊視能力のことは知らないということがわかりました。
そして、とよがHさん宅で初対面したかよちゃんも、美里が「もうそう長くない」ととよに告げました。
さらに、源九郎さんに関しては、
その神社、復興させやんとあかんよ。
私もその神社どんな神社か知らんけど、たぶん、とんでもなくすごい力を持った神社やわ。
今、そこの神様がとても困ってはるから、何とかしてくれと、あなたと呼び寄せたみたいよ。
ここの神様、今はすたれてはるけど、日本では数本の指に入る位神格の高い神様みたい。
うん。力を取り戻すには、あなた以外にも駒が必要やね。
なんか、近くにいそうやわ。神様が目星をつけている人が・・・誰やろ?
と言われたのです。
この霊視を受けている間、とよには、何が自分の周りで起こっているのか、さっぱりわからない状況であり、めまいがしそうでした。
そして・・・かよちゃんは、
力をかしてくれる人、誰かわかるかもしれない。
三輪さんに行って聞いてくるわ
と言い出しました。
この子、何を言ってるのか、さっぱり理解できない・・・
とよは、初めて経験するこの状況に、とてもつもなく不安になりました。
警察官をしているとよが不安になるくらい、この時の、かずちゃんと、Hさん、かよちゃんの話はとてもつもなく恐ろしいものに感じたのです。
そして、とよは混乱したまま、数日後、彼女に大神神社に連れて行かれることになるのです・・・・
大神神社でかよちゃんが受けたご神託とは?
ここで、登場してくる大神神社(三輪さん)・・・
かよちゃんは、この神社のご祭神である大物主様を深く信仰している子でした。
そして、この日訪れた大神神社とも、実は、また別の形で源九郎稲荷神社はつながりがあることが後にわかってくるのです。
これは、また後でお話ししますが・・・
神様にも一族というのがあるのでしょうか?
新しい出会いには、かならず神様が絡んでいるような気がします。
さらに、もっとびっくりしたのは、このかよちゃんは、生まれ育った場所、そして現住所も、とよがが生まれて育った大阪の天王寺であり、とよが住んでいた家と彼女の家は眼と鼻の先にあったのです。
かよちゃんも小さいときの遊び場所が四天王寺であり、一族の墓も四天王寺にあるということでした。
四天王寺に関わって来た二人が、聖徳太子さんゆかりの斑鳩町で出会う?
これも、聖徳太子さんが結んだ縁?
彼女との出会いは、この後、とよの人生を大きく変えていきます。
なぜなら、とよが警察を辞めてタイで働くことになったことになったのは、彼女との縁があったからなのです。
そのあたりの詳しいお話に興味のある方は、下の記事を読んでくださいね。
☟
とよが警察を辞めたのは?
そして・・・・さらにこの後、かよちゃんを通じて岩岸住職と出会うことになるのです。
復興活動物語の目次はこちら
源九郎稲荷神社復興活動に続く「源九郎とよのバンコクスパ経営奮闘記」
源九郎稲荷神社がある程度復興して、多くの方が参拝に来てくださるようになった2014年、とよはある決意をします。
それまで勤めていた警察を辞めて、タイ、バンコクで新たな挑戦を始めることになったのです。とよが源九郎稲荷神社復興活動チームから離れて、警察同期生だった親友の助けを得ながら異国タイで奮闘するハチャメチャな様子を綴った物語が「元女性警察官(刑事)コンピがバンコクでスパ経営物語」です。
なんとか成功してお金を貯めて源九郎稲荷神社の社務所を建て替えるのがとよの夢なのですが、新型コロナウィルスのパンデミックもあり、なかなかすんなりとはいかない状態です。
でも、夢をあきらめずにやれるところまで頑張ってみたいと思います。ご興味のある方は、そんな源九郎とよの奮闘状況をご覧ください。
元女性警察官(刑事)コンビのバンコクスパ経営物語