第三章からは、手作りの夏祭り「夕涼み会」について紹介しております。
前回の記事第56話はこちら
開かずの倉庫から狐のお面発見!!
夕涼み会の1日目の朝から・・・・
中川のおじちゃんの知り合いであるKさんが、境内にある倉庫を掃除してくださっていました。
今までこの倉庫・・・・
実は、恐ろしくて掃除ができませんでした。
そのため、みんなで「開かずの倉庫」と呼んでおりました。
かなり長い間開けていなかったので、ものすごい埃であることが予想されたのと、何が出てくるのかわからない・・・という気持ち悪さがあったため、スタッフの誰もが掃除をする勇気が出ず、先延ばしてにしておりました。
それをKさんが掃除してくださったのです。
Kさんは、伏見稲荷さんの信者さんであり、お稲荷さんの祀り方をきちんと学んでいらっしゃる上に、玄明院の岩岸住職の元でもお稲荷さんの作法を勉強されている方なので、とよや中川さんご夫婦が近寄れなかった神殿の周りの掃除を定期的にしに来てくださっていました。
いつも、きちんと祝詞を唱えてから、作法にのっとり掃除をしたくださいます。
そんなKさんに、中川のおじちゃんが以前から
と話をしていたようで、Kさんは夕涼み会に向けて一念発起!!
一人で掃除を始めてくださったのです。
幸い、倉庫の中は思ったほど埃も積もっておらず、比較的綺麗であり特に恐ろしいものはなかったのですが・・・
反対にとてもすごく良い物を見つけてくれたのです。
それが、これです!!
↓
狐のお面です~!!
まだ、ほとんど新品であり、お口のところがパクパク動く、とても可愛らしいお面です。
これは、私も今までに全く見たことがありませんわ~
ということで、中川のおじちゃんも全く見たことがないお面であり、いつ作られたのかもわかりませんでした。
でも、とても可愛らしいのと、ほぼ新品だったので
ということになりました。
金魚すくいスタッフの大学生メンバー達が、さっそく被ってくれておりました。
夕涼み会は子狐たちの行列からスタートです!
夕涼み会が始まる17時前頃から、ぞくぞくと人が集まってきました。
歴史ミステリーハンターの故鈴木さんも、子供さん達と連れて駆けつけてくださいました。
鈴木さんの末っ子の娘さんは、現代風のおしゃれな浴衣から狐のしっぽがのぞいています~
なんと可愛らしい!
鈴木さんの次女は、中川のおばちゃんに子ぎつねに変身させてもらいました~。
鈴木さん達の子供の他、ちびっ子達はみんな狐のお面とはっぴをつけて、ちょうちんを持ってくれています。
なぜかと言いますと!!
夕涼み会のはじまりは
「子狐達の行列」
からスタートするからです!!
行列に参加してくれる子狐たちが、ぞくぞくと神殿前に集合来ました。
けれど・・・残念なことに
行列がスタートするという時に雨が降り出しました。
本当なら、美和会の三味線の音に合わせて、源九郎小唄の曲に乗って、延矢会のメンバーが踊りながら行列を先導する予定でした。
小雨ではありましたが、三味線は濡れてしまったら大変なことになるので、踊りながらの行列はあきらめて・・・
メンバーの皆さんは「源九郎小唄」を口ずさみながら子狐達の行列を先導してくださいました。
行列のコースは、洞泉寺町のお祭りなので、洞泉寺町の中だけをぐるっと回って終了なので、概ね10分位でした。
やはり、三味線の音色がないと、お練りというイメージとは程遠く、ただ歩いているだけのかなり残念な行列になってしまいました。
でも、この後は、いよいよ西澤守さんのアルゼンチンタンゴのコンサートです。
幸い、行列が終わって少しすると雨も上がりました。
西澤守さんのアルゼンチンタンゴコンサート
雨も上がり、いよいよ第一回目の夕涼み会のイベントである「西澤守さんのアルゼンチンタンゴコンサート」の開始となりました。
西澤さんは、元々歌手の沢田研二さんの付き人だったそうです。
当日の衣装である赤いシャツが、源九郎稲荷神社の朱色にとても馴染んでおり、とてもオシャレでした。
コンサートは西澤さんのすばらしい歌声で大成功でしたが、このコンサートもすんなりと執り行われたわけではく、西澤さんもバンドのメンバーさんも、色々と苦労をしてくださいました。
西澤さんとバンドのメンバーの皆様は、午後5時頃から音合わせのリハーサルを始められました。
西澤さんは、普段は優しいお顔をされているのですが、この時は、とても厳しいお顔をされており、とても気合が入っていることがわかりました。
でも、西澤さん的には、屋外の設備も整っていない会場であるにもかかわらず、なかなか良い感触を持たれたのか、リハーサルが終わると、いつもの優しいお顔の戻っておられたので、とても期待が持てました。
ただ・・・このリハーサルと本番の間、西澤さんとバンドの皆様は、とんでもない敵と戦っていただくことになります。
その敵というのは!!
蚊
です!!
この時期、神社は大量の蚊が発生するため、みなさん蚊に刺されながら、がんばってくださることとなりました。
蚊取り線香をたくさん並べましたが追いつかず・・
本当に気の毒なくらい刺されておられました。
さらに、この蚊取り線香ですが、炊きすぎて
モクモク
状態になり、モクモクもかなり辛かったそうです。
そんな中、本当に笑顔を絶やさずにコンサートを執り行ってくださいました。
少しぼやけてしまっていますが、
下の写真の真ん中が西澤守さん。
左側のバイオリニストが南出康子さん。
右側がピアニストの岡本美沙さん。
になります。
あと、音響として天海翔さんも蚊に刺されながらがんばってくださいました。
西澤さんの歌声は本当に素晴らしく、観客の皆さんは大喜びで大反響で終わりました。
日本の神社に、想像以上にアルゼンチンタンゴがマッチしておりました。
始めてアルゼンチンタンゴを聞いたという方も多く、すっかりアルゼンチンタンゴのファンになられた方もいらっしいました。
この数か月後、西澤さんは法隆寺にある斑鳩ホールというとても立派なコンサートホールにおいて、コンサートを開催されるのですが、夕涼み会で西澤さんのファンになった方が数名、チケットを買って見に行かれたと聞きました。
これも源九郎さんが結んでくださった「人と音楽」との1つの縁ですよね~。
西澤さんのコンサートの成功がきっかけで、この先の第2回、第3回・・・と続いていく夕涼み会では、必ず音楽関係のイベントを行うようになりました。
神社で美しい音色を耳にするのは最高の娯楽だと思います。
とても幻想的であり、至福の時間を頂けます。
現在、夕涼み会はコロナ禍の自粛により、2年間開催されておりませんが、中川さんを中心としたボランティアスタッフがいる限り、この先もずっと続いていきますので、今後もよろしくお願いしますね。
物語の続き第58話
復興活動物語の目次はこちら
源九郎稲荷神社復興活動に続く「源九郎とよのバンコクスパ経営奮闘記」
それまで勤めていた警察を辞めて、タイ、バンコクで新たな挑戦を始めることになったのです。
とよが源九郎稲荷神社復興活動チームから離れて、警察同期生だった親友の助けを得ながら異国タイで奮闘するハチャメチャな様子を綴った物語が「元女性警察官(刑事)コンピがバンコクでスパ経営物語」です。
なんとか成功してお金を貯めて源九郎稲荷神社の社務所を建て替えるのがとよの夢なのですが、新型コロナウィルスのパンデミックもあり、なかなかすんなりとはいかない状態です。
でも、夢をあきらめずにやれるところまで頑張ってみたいと思います。ご興味のある方は、そんな源九郎とよの奮闘状況をご覧ください。
元女性警察官(刑事)コンビのバンコクスパ経営物語