今回の登場人物
源九郎とよ
源九郎とよ(本名土井美苗):復興活動物語のボランティアチームスタッフ代表。この当時は警察官をしておりました。当時は本名を隠してペンネームの「源九郎とよ」で活躍しておりました。
KAYOちゃん
かよちゃん:不思議な霊視能力を持つ女性。源九郎とよの親友。彼女は小さなころから高い霊視能力を持ち、その能力を使って人助けをしてきましたが、日ごろはその能力を隠して生活をしています。とよと源九郎稲荷神社との関係も霊視しています。
少し源九郎稲荷神社からは話が逸れますが、すこしほのぼのとした神様関連の不思議な話をしたいと思います。
源九郎とよの知り合いで、度々このブログにも登場する不思議な能力を持かよちゃんが体験したお話しです。
「九頭竜と年老いた猿」の不思議な話
彼女は、小さいときからとても霊感が強く、友達の頃はいつも四天王寺にいらっしゃる神様方に遊んでもらっていたといいます。
読む本も、お釈迦様や神様が出てくる絵本ばかりだったそうで、いつもお母さんに神仏が書かれた絵本をおねだりしていたそうです。
お母さんも「変わった子だ」と思い、心配になって普通の子供が読む絵本を与えようとしたそうですが、彼女は嫌がり、結局いつも神仏や日本神話の絵本等を愛読していたそうです。
そのため、神仏に関する知識は豊富であり、大学の頃は京都のお寺のボランティア観光ガイドをしていた位だそうです。
そんな彼女は、四天王寺に住んでいると言われている龍といつも遊んでいたらしいのですが、ある夜、かよちゃんが寝ていると、窓をコンコンと叩く音がしたそうです。
それで、カーテンを開けてみると、そこには大きな龍の顔があったそうです。
龍は
九頭竜
遊びに来た
と言ったそうです。
彼女が
小さい時のかよちゃん
夜だから遊べない。
あんた名前なんて言うの?
って聞いたら、
九頭竜
クズ龍
と言ったらしく、
小さい時のかよちゃん
そうか、屑龍っていうの。
あんた、龍の中でも屑なんだね。
可哀想な名前やね
と、思ったらしいです。
この時は、本当に屑(クズ)の龍だと思っていましたが、大きくなり、それが「九頭竜」のことだったと知ったそうで、びっくりしたそうです。
九頭龍は、子供の頃のかよちゃんに
九頭竜
四天王寺さんの地下に流れている地下水の中に住んでいる
と言ったらしく、それ以降、彼女は四天王寺に行っては、この九頭竜と遊んだというのです。
けれど・・・
彼女が成長するにつれて、その龍とは会えなくなったそうです。
そういえば四天王寺さんには龍の井戸がありましたよね。
そこが入口なのかな?
かよちゃんにお別れ告げた年老いた猿
さらに、もう1つ・・・
四天王寺には、昔、動物を入れていた檻があったそうです。
そこに猿が何匹か飼われており、かよちゃんは、その猿を眺めるのが大好きだったそうです。
猿は数匹いたそうですが、その中に、とても年老いた猿が1匹おり、とくにかよちゃんになついていたそうです。
ある日、かよちゃんは、その猿が自分を呼んでいるような気がして、学校から帰るとすぐに四天王寺に駆けつけたそうです。
そして、檻の前立つと、かよちゃんになついていた年老いた猿が、とても悲しそうな目でかよちゃんを見つめると、さらに、とっても悲しそうな声をだして泣いたそうです。
かよちゃんは、子供ながらに、その猿とのお別れの時期が近付いていることがわかったそうで、涙を浮かべたそうです。
すると、その猿はかよちゃんに、すっと手を差し出したかと思うと、そのまま霧のようになって消えてしまったそうです。
その後、どこを探しても猿は見つからなかったらしいのですが、数日後にかよちゃんが、四天王寺の職員さんに猿のことを尋ねたら、かよがその猿とお別れした日の朝にはすでに亡くなっていて、檻の中で横たわっていたそうです。
なので、かよちゃんが、その年老いた猿とお別れを交わした時には、その猿の亡骸はすでに撤去されて檻の中にはなかったことになるのです。
助けを求めてきた着物を着た女性の幽霊
もう一つ四天王寺にまつわるかよちゃんの不思議な話を・・・・
かよちゃんのお父さんがとある大きな病院に入院していたときのことです。
その病院は、とても古くからある病院で、建物も相当古いものでした。
成人したかよちゃんがお見舞いに行くと、いつも廊下に、着物をきた女性がうずくまっているのを見たそうです。
もちろん、普通の人には見えない幽霊さんです。
かよちゃんは、幽霊に関わると怖いことを知っていたので、できるだけ気がつかないふりをして無視していたそうです。
すると、ある日、病院の廊下を歩いていると誰かに足を掴まれたそうです。
えっと思って振り返ると、そこには、いつもの着物をきた女性の幽霊さんがいて、かよちゃんの足首を掴んで
着物を着た女性の幽霊
どうか、お願いを聞いてください。
と言って来たそうです。
かよちゃんは、こういう体験は何度もあるので、それほど怖いとは思わないらしく、でも、関わりたくなので
KAYOちゃん
私には力がないので、何もできません
と言って、その場を立ち去ったそうです。
すると、次の日も、次の日も、やはり足首を掴んで哀願してきたそうです。
仕方なく、話だけでも聞いてみようと思い、
KAYOちゃん
なんですか
と聞いたところ・・・
着物を着た女性の幽霊
私は、この病院で病気で亡くなったのですが、家族との別れが辛くて、もたもたしていたら、成仏できなくなってしまったのです。
既に、私の家族の方が、みんなとっくにあの世に旅立ってしまい、私ひとりがこの世界に取り残されてしまいました。
ここは、お坊さんのお経が聞こえることもなく、私はどうしたら成仏できるのかわからないまま、長い月日を、ここで過ごしています。
どうか、私を成仏させてください
と言ったそうです。
KAYOちゃん
いやいや、私は、お坊様ではないし、それはできない話やわ~
と返事したそうですが、必死で両手を擦りあわせて懇願するので可哀想に思い、とにかく四天王寺さんへ連れていけばなんとかなるかもと考えたそうです。
それで
KAYOちゃん
力になれるかどうかはわからないけど、私が、今から行くところに、一緒について来てください
と言って、その幽霊さんを四天王寺まで案内したそうです。
時間は夜だったので、うじゃうじゃ霊が寄って来そうで、とても嫌だったそうですが、幸いそういうこともなく、四天王寺に着くまでは、その女性の姿を見ることはなく、着いて来ているのかどうかすらわからなかったそうです。
そして・・・四天王寺さんに着くと、ちょうど、あるお堂でお坊さんがお経を唱えられていたそうです。
かよちゃんは、そのお堂の中に入って行くと、先程の女性の幽霊さんが現れたそうです。
そして、なんとも嬉しそうな顔をして、お経に聞き入っていたそうですが、しばらくすると、その女性の脚が霧のようになり、次第にそれが上に上がって行って、全部、霧になって消えてしまったそうです。
KAYOちゃん
あ〰、成仏できたんだ!!
とかよちゃんは感じたそうで、とても嬉しくなったそうです。
そして、それからお父さんのお見舞いに行っても、その女性の姿は全く見ることがなくなったそうです。
物語の続き第39話はこちら
復興活動物語の目次はこちら
源九郎稲荷神社復興活動に続く「源九郎とよのバンコクス経営奮闘記」
源九郎とよ
源九郎稲荷神社がある程度復興して、多くの方が参拝に来てくださるようになった2014年、とよはある決意をします。
それまで勤めていた警察を辞めて、タイ、バンコクで新たな挑戦を始めることになったのです。とよが源九郎稲荷神社復興活動チームから離れて、警察同期生だった親友の助けを得ながら異国タイで奮闘するハチャメチャな様子を綴った物語が「元女性警察官(刑事)コンピがバンコクでスパ経営物語」です。
なんとか成功してお金を貯めて源九郎稲荷神社の社務所を建て替えるのがとよの夢なのですが、新型コロナウィルスのパンデミックもあり、なかなかすんなりとはいかない状態です。
でも、夢をあきらめずにやれるところまで頑張ってみたいと思います。ご興味のある方は、そんな源九郎とよの奮闘状況をご覧ください。
元女性警察官(刑事)コンビのバンコクスパ経営物語