中村勘九郎丈が襲名記念に神社に来る?!(源九郎稲荷神社復興物語 第89話)

今回の登場人物
源九郎とよ
源九郎とよ
源九郎とよ(本名土井美苗):復興活動物語のボランティアチームスタッフ代表。この当時は警察官をしておりました。当時は本名を隠してペンネームの「源九郎とよ」で活躍しておりました。
中川おじちゃん
中川おじちゃん
語り部「中川のおじちゃん」:源九郎とよと一緒に神社の復興活動をスタートさせることとなる神社の総代さん。今では神社の「語り部氏」として、雑誌やテレビなどにも取り上げられる神社の顔。陽気で優しくてダンディーな人で、とよが第二の父と仰ぐ存在。
中川おばちゃん
中川おばちゃん
中川のおばちゃん:語り部氏の奥様。神社の境内で四季折々のお花を育てているお花の守人。陽気で優しくて、笑っているところしか見たことがない朗らかな人

 

2012年の夏、第回目の夕涼み会に、大和郡山市長さんが参加くださいました。

その時、市長さんは

上田市長
上田市長
昨年来からずっと感心しておりましたが、住民レベルで神社を復興させることも凄いことですが、こんなに素晴らしいお祭りを実施することも、本当に素晴らしいことです。

私も市長として、何か復興活動に尽力できないかと思案中です。

と言ってくださいました。

 

上田市長さんが、私達の活動に関心を持ってくださって、度々神社を訪れてくださっていることだけでも、とても嬉しいことだったですが・・・・それから数日後に、源九郎トヨは語り部の中川さんに呼ばれました。

 

六代目中村勘九郎丈襲名記念に源九郎稲荷神社に参拝していただく?

 

源九郎とよが神社に着くと、中川のおじちゃんはかなり興奮していて

中川おじちゃん
中川おじちゃん
とよさん!!
えらいことになったわ~

と言うのです。

 

源九郎トヨは、また神社の屋根が落ちそうだとか、雨漏りがしたとか、そんな話だとおもっていたのですが、なんと!!

 

中川おじちゃん
中川おじちゃん
上田市長さんから連絡があって、歌舞伎役者の中村勘九郎さんに源九郎稲荷神社に参拝していただく計画が持ち上がっているらしいねん!!

という、予想もしない話が返ってきたのです。

 

この年、歌舞伎役者の中村勘九郎さんが六代目を襲名されました。

それで、襲名記念に「義経千本桜 四ノ切」で源九郎狐を演じられることが決まったそうです。

 

市長さんは、襲名披露に源九郎稲荷神社ゆかりの演目を演じられることを知り、

上田市長
上田市長
なんとか襲名記念に神社に呼べないだろうか?

と考えられたそうで、様々な手を尽くして中村勘九郎さんに神社に参拝していただける確約を取り付けられたとのことでした。

 

なんと!!

考えることの規模が違います!!

 

すでに、日程調整も住んでおり、後は襲名参拝の用意をする段階にまで話は進んでいるとのことで、そのためにプロジェクトチームを作ることになったとのことでした。

 

そして、さらにトヨが驚いたのは、そのプロジェクトチームに、市役所の方以外の一般人として

中川のおじちゃん

伊藤君

源九郎トヨ

の3名と、もうひとり柳町商店街の時計屋さんで歌舞伎にとても詳しいTさんという方選ばれたことのことでした。

 

源九郎とよ
源九郎とよ
なんで、私まで選べるの?

と驚きましたが、上田市長さんが、源九郎とよが復興活動に最初から携わっていることと、職業が警察官だということを知り、チームメンバーに推薦してくださったことがわかりました。

 

なんとも嬉しいことです。

もちろん、源九郎とよも、中川のおじちゃんも、伊藤君も一言返事で承諾しました。

 

そして、数日後には、源九郎とよの自宅に、正式なプロジェクトチーム任命の書類が送付されてきました。

 

勘九郎桜を植樹することが決定!!

 

その後、プロジェクトチームによる会議が何度も開催されました。

その中で、中川のおじちゃんがとても良いアイデアを提案されました

 

中川おじちゃん
中川おじちゃん
中村勘九郎さんに桜の植樹をしてもらうのはどうでしょうか?

源九郎稲荷神社の境内は、中川のおばちゃんと源九郎とよが、様々なお花を植えておりましたが、植木鉢で育てている程度であり、他の神社のように梅や桜や藤のような豪華なお花は植わっていませんでした。

それどころか、前の宮司さんが材木屋の社長だったため、杉等を山から持って来て植樹しており、そのため境内は、暗いイメージがありました。

 

中川のおじちゃんは、明るく華やかなイメージが大好きな方です。

なので、花が咲き乱れる境内にしたいと、常々考えておられました。

 

中川おじちゃん
中川おじちゃん
今、杉が植わっている場所に、しだれ桜を植えて「勘九郎桜」と命名するのはどうやろうか?

ということで、このアイデアには全員一致で賛成となりました。

 

さらに、市長さんは

上田市長
上田市長
それならしだれ梅も同時に植えてはどうでしょうか?

ということで、梅と桜を植樹していただくことが決まりました。

もちろん、費用は大和郡山市で予算をつけてくださるとのことでした。

 

勘九郎さんには、桜の木の根元に砂をかけていただくという儀式を行ってもらおうということになり、先に梅と桜を境内に植樹することになりました。

 

元々植わっていた杉については、可哀想だけれど全て伐採されました。

そして、とても美しいしだれ桜と梅が、境内に運ばれてきました。

 

私は、植樹の際には仕事で立ち会えなかったのですが、翌日神社を訪れると、とても立派なしだれ桜と梅が植樹されていました。

花が咲いているわけではないのに、すでに境内がとても明るい雰囲気に包まれていました。

 

勘九郎さんが来られるのは秋なので、もちろん花は咲いておりませんが、緑の葉が生い茂った立派なしだれ桜と梅は、存在感一杯ですてきな植樹祭になる予感を感じました。

 

大和郡山城ホールにて子ぎつね達とのふれあいイベントの開催が決定

 

神社を参拝していただいた後は場所を移動して、大和郡山城ホールにおいて、中川のおじちゃんが会長を務める「白狐踊り保存会」のメンバーが毎年、振り付けを指導している「白狐踊り」を踊る子供達と、勘九郎さんとのふれあいイベントを開催しようということになりました。

大和郡山城ホールは、桜の木でできているため、驚くほど音響が良く、日本でも有数のすぐれたホールになります。

そこで、白狐の子ぎつねちゃん達と一緒に、白狐踊りを踊ってもらいながらふれあいイベントをするなんて、なんて素敵でしょう!!

 

二人のお子様のお父様で、とても子煩悩な中村勘九郎さんなら、子供達とのふれあい方もきっとお上手だろうし、もうワクワクしてきました。

 

そして、この時の司会役に中川のおじちゃんが抜擢されましたし、三味線の美和会や踊りの延矢会の皆様にも舞台で白狐踊りとその演奏を披露してもらうことになりました。

 

また、話は前後しますが、源九郎稲荷神社では、襲名記念を祈願したご祈祷も行われることになりました。

この時の神主さんは、宮司さんを兼務してくださっている大和郡山薬八幡宮の若宮司さんではなく、なんとお母さまのおばあちゃん宮司さんが行ってくださることになりました。

あの気品があり美人の宮司様のことですから、華やかな祈祷になるだろうなと予想されました。

 

さらに、神社の境内ではお琴の演奏を聴きながら、お茶を一服していただくというお茶会も計画されました。

 

着々と準備が進んで行き、いよいよ!!

中村勘九郎さんが神社を訪問してくださる日がやって来ました!!

 

その様子は次回にお伝えしたいと思います。

 

物語の続き第92話はこちら

復興活動物語の目次はこちら

 

 

源九郎稲荷神社復興活動に続く「源九郎とよのバンコクス経営奮闘記」

 

源九郎とよ
源九郎とよ
源九郎稲荷神社がある程度復興して、多くの方が参拝に来てくださるようになった2014年、とよはある決意をします。

それまで勤めていた警察を辞めて、タイ、バンコクで新たな挑戦を始めることになったのです。とよが源九郎稲荷神社復興活動チームから離れて、警察同期生だった親友の助けを得ながら異国タイで奮闘するハチャメチャな様子を綴った物語が「元女性警察官(刑事)コンピがバンコクでスパ経営物語」です。

なんとか成功してお金を貯めて源九郎稲荷神社の社務所を建て替えるのがとよの夢なのですが、新型コロナウィルスのパンデミックもあり、なかなかすんなりとはいかない状態です。

でも、夢をあきらめずにやれるところまで頑張ってみたいと思います。ご興味のある方は、そんな源九郎とよの奮闘状況をご覧ください。 

元女性警察官(刑事)コンビのバンコクスパ経営物語