正統竹内文書では、古事記や日本書紀とは違い、宇宙創成の前から描かれています。
古事記では、宇宙そのものを表す「アメノミナカヌシ」という神様が登場しますが、正統竹内文書では、そのもっと前に「無の神」が現れます。
その無の神の名前は、
ミオヤモトスモトフミクライヌシノオオミカミ
と言います。
この頃には、「時間の概念」すらなかったのですが、正統竹内文書には「年暦無数」と書かれています。
つまり、途方もなく長い時間、その無の神はそこに居続けたということを表した表現になります。
その無の状態から、やがて「意識の神」が生まれます。
次に「音の神」が生まれ、「湿度の神」、「重力の神」「光の神」、そして「時間の神」が生まれました。
これらの神々が生まれて準備が整ったところで、宇宙を創造する「造化三神」と呼ばれる神々が現れます。
まず、宇宙そのものである「アメノミナカヌシ」が生まれます。
そして、その次にこれも宇宙の神である「タカミムスビ」と「カミムスビ」が生まれます。
タカミムスビとカミムスビの名前の「ムスビ」は「産霊」と書きます。
天地、万物を生むまたは成長させる霊妙な力
という意味になります。
つまり、タカミムスビとカミムスビは、何もない無の宇宙を、すごい力で結んだということになるんです。
そして結ばれたことによりできたエネルギー体の固まりが、ビックバーンにより爆発するのですが、そこからまた新たな神々が誕生します。
それが「アマノヤソヨロズミタマノカミ」達です。
無の神から生まれた「意識の神」は「星」となり、その星々の集まりを「星団」と言います。
いくつもの「星団」が宇宙に生まれるのですが、その中の1つが「プレアデス星団」です。
プレアデス星団は、和名で「昴」と言います。
「昴」とうのは「統べる(すべる)」という意味を表しており、「多くのものが一塊になっている」という意味になります。
なので「プレアデス星団」は「六連星(むつらぼし)」とも呼ばれてます。
無から宇宙が生まれ、宇宙の中に無数の意識〈星)が生まれ、星々が増えて星団が作られ、宇宙が形成されていく・・・
そして、今から45億年前に、
クニノトコタチノカミ
という、大変重要な神様が誕生します。
この神様は地球そのものを表しています。
この神様が誕生した時の地球というのは、マグマまみれで生物が住めるような状態ではありませんでした。
そこで生まれたのが、大気の神であり、雲を生み出して雨を降らす
トヨクモノノカミ
でした。
トヨクモノカミが降らせた雨は、5億年降り続きました。
そして、この5億年降った雨が大地を冷やし、海になります。
この海から様々な生命(神)が誕生してきます。
そして、ある程度地球が仕上がって行くのですが、すると神々の流れに変化が起こります。
これまでは、すべて独り神でしたが、男性神と女性神が一対となって現れだすのです。
この頃の地球には、とても大きな大陸が1つだけ存在しました。
そして、
於母陀流神(オモダルノカミ)
阿夜詞志古泥神(オアヤカシコネノカミ)
という神が現れて、さらに生物が生まれて、たった1つあった陸上に進出を始めます。
この於母陀流神(オモダルノカミ)には、「流」という字が入っておりますが、古事記に登場するオモダルノカミは、「於母陀神」と書き、「流」の字がはいっていないのです。
流れるというのは、もともと1つしかなかった大陸が、とても長い年月をかけて分離していった(流れて行った)ということを暗示しているそうです。
このことに関連する説として、
ドイツの気象学者である「アルフレート・ヴェーゲナー」が、
「大陸は元々ひとつで、時間とともに分離していった」
という「大陸移動説」を唱えています。
これと同じ説を、正統竹内文書でも昔から口伝で残しているのです。
さらに、
内八洲(うちやしま) ・・・・ 日本
外八洲(そとやしま) ・・・・ 世界
という考え方も伝えています。
これは、日本列島は世界の雛形だという考え方であり、実際に世界の大陸の位置を移動させると、日本列島と同じ形になると言われているのです。
北海道 → 北アメリカ大陸
本州 → ユーラシア大陸
四国 → オーストラリア
九州 → アフリカ大陸
になるそうです。
そして、「内八洲・外八洲観」という考え方も伝わっており、これは
日本で起こったことが、世界の対応している地域でも起こる
という考え方なんです。
例えば、世界最高峰のエベレストですが・・・・
エベレストを作った原因となったのはインドであり、インドは元々独立した島でしたが、大陸移動でユーラシア大陸と衝突しました。
「その衝撃にで地殻が盛り上がり、ヒマラヤ山脈ができた」と考えられているのですが、伊豆半島も大陸移動で本州に衝突し、「その衝撃で富士山ができた」と考えられているのです。
正統竹内文書では、この2つの例を挙げて、「ほら対応しているでしょ」と言っているのです。
この島が大陸にぶつかって山ができるという考え方は、「プレートテクトニクス」という考え方であり、学会でも広く受け入れられている考え方だそうです。
さらに、聖地エルサレムについても、伊勢神宮と対応しているというのが正統竹内文書で伝わる話なのです。
イセラエルというのは、「伊勢に栄光を」という意味になり、これも対応しているという考え方だそうです。
さらに、竹内家に伝わる言い伝えの1つとして
日本が世界の規範となって、神政復古を実現したとき、争いの無い世の中「高天原」が現世に現れる
ということがあるそうです。
少し話がそれてしまいましたが、宇宙が形成され、海ができ、大陸に生物が移動し、山々ができた後、日本列島がユーラシア大陸から分離するタイミングで、遂に人の形をした男女の神様が現神霊として地上に天下りました。
それが、「イザナギ」と「イザナミ」です。
この二柱の神様は、天上世界にいた高次元の存在(精神体? エネルギー体? 宇宙人?)になるそうですが、この二柱の神様が、地上世界の生き物を依り代として、地上に降り立ったとされているのです。
以上の状況が正統竹内文書で記されている天地のはじまりになります。
この後、人間の形をしたイザナギとイザナミの国生みの話へと続きます
天地の始まりは古事記や日本書紀では違う内容で記されています
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