幻となった「狐の駄菓子屋さん」🦊 狐の駄菓子屋さんって何?
大和郡山の遊郭で生まれた、子ども達に大人気の町おこし企画

狐の駄菓子屋さん伊藤店長

中川さんご夫妻の娘さん作
狐かつて大和郡山市の源九郎稲荷神社のすぐ近くに、伝説のように語り継がれる
「狐の駄菓子屋さん」
がありました。
残念ながら現在はもう存在しない “幻の駄菓子屋” ですが、その誕生から閉店までの物語は、地域の町おこしと深く結びついた特別な歴史です。
■ 遊郭「瀬川邸」を再生した若き町おこしリーダーのアイデア
狐の駄菓子屋さんが誕生したのは2013年3月。
源九郎稲荷神社のボランティアスタッフであり、のちに町おこしの中心人物となる大学生・伊藤君の発案でした。
当時、長らく使われず眠っていた遊郭建築「瀬川邸」。
「この素晴らしい建物を、子ども達が喜ぶ形で活かせないか?」
そんな思いから始まったのが“不定期営業の駄菓子屋”でした。
建築を学んでいた伊藤君は、大和郡山の町家や遊郭建築の魅力を未来に伝えたいと願い、復興チームの一員としても活躍。
彼の参加によって、神社では「夕涼み会」や「金魚ねぶた」などの大人気イベントも生まれました。
■ 子ども達で賑わった、笑顔あふれる駄菓子屋
瀬川邸の店内には、中川さんの娘さんが描いた可愛らしいイラストが飾られ、どこか懐かしい“昭和の駄菓子屋”の空間が再現されていました。
駄菓子の買い付けには、源九郎とよや中川のおじちゃんも同行。
オープンすると評判は瞬く間に広がり、子ども達が列をつくるほどの大人気スポットに。
■ しかし…2020年、瀬川邸の取り壊しで幕を閉じる
長年の老朽化により、瀬川邸は2020年にやむなく取り壊しに。
それとともに「狐の駄菓子屋さん」も閉店し、幻となりました。
それでも、地域を愛する若者達が、古い町並みを未来につなごうと挑戦した軌跡は、今も多くの人の心に残っています。
■ 心に残る町おこしの原点として…
狐の駄菓子屋さんは、単なる駄菓子屋ではありません。
遊郭の歴史を学ぶきっかけ
源九郎稲荷神社の復興と連携した町おこし
若者の情熱による地域活性化
子ども達の笑顔が集まる交流の場
このすべてが詰まった、かけがえのない“地域の宝”でした。
今はもう存在しない幻の駄菓子屋ですが、私たち復興チームの大切な思い出として、ここに記録として残しておきたいと思います。







